毎日新聞2021年2月13日 21時08分(最終更新 2月13日 21時08分)
本間浩昭
列車にひかれたエゾシカの死骸をついばむオオワシの幼鳥とカラス=根室市郊外のJR花咲線で2015年2月24日午後4時16分、本間浩昭撮影
国内では主に北海道で見られるオオワシとオジロワシが列車にはねられる事故が、近年多発している。年間数件だった事故報告が、2015~19年は平均16件以上に急増。関係機関は危機感を強めるが、背景には分布域を拡大するエゾシカの列車事故と、事故処理を速やかにできない鉄道保線体制の弱さという問題がある。
今月9日に釧路市で開かれた北海道地方環境事務所の「オジロワシ・オオワシ保護増殖検討会」で、臨時座長を務めた元旭山動物園長の小菅正夫・北海道大客員教授は訴えた。「(列車にはねられた)シカ全体を(ビニールシートで)覆ってしまうとか、やれることはやるべきだ」。これに対し環境省の担当者は「働き掛けを強めており、JR側の協力を得られそうな段階」と説明したものの、具体策の言及はなかった。
環境省によると、00年度以降に列車事故に遭った希少ワシ類は、判明しているだけでオオワシ59羽、オジロワシ62羽の計121羽。かつてはそれぞれ年間0~4羽程度だったが、16年度以降、各5~13羽に急増した。特に釧路と根室を結ぶ道東の花咲線で多い。
オジロワシとオオワシの事故件数
シカの列車衝突事故は10倍以上に増加
増加の要因と考えられるのが、シカの列車衝突事故だ。道環境科学研究センターのまとめでは1993年に285件だったエゾシカが関係する列車トラブルは、12年に10倍以上の2858件に達し、20年も2575件に上る。この死骸を目当てにワシ類が集まり、列車と接触する「輪禍の連鎖」が起きる。
これを防ぐにはシカの死骸の早期回収が必要だが、慢性的な赤字経営に加え、昨年からの新型コロナウイルス禍による大幅減収で、JR北海道も保守作業の増員は難しい。線路への侵入を防ぐ柵や、シカが嫌がる「忌避音」を出す機器を設置するだけで手いっぱいなのが実情だ。
自動車にはねられる交通事故も増加傾向にある。目立つのがオジロワシで、年3羽前後だった輪禍は、16年と19年には8羽が犠牲になった。こちらも交通事故に遭ったエゾシカなどの動物を食べるのに夢中になったり、低空で飛んだりした際に車と激突するケースが多いとみられる。
道路パトロールが頻繁な国道では、シカの死骸は比較的短時間で回収されるが、道道や市町村道では時間がかかる。道路際で雪に埋もれ、春先までワシ類の餌になっていることもある。
釧路湿原野生生物保護センター内にある猛禽類(もうきんるい)医学研究所(釧路市)の齊藤慶輔所長(55)は、ワシ類の事故防止策として「エゾシカ事故の発生地点を速やかに管理部署に連絡し、死骸を完全に撤去するのが望ましいが、それが難しければ死骸を線路や道路から遠ざけ、応急措置としてシートで覆い隠すのも一定の効果がある。黄色いシートなら、ワシは地面と区別できないので、より有効ではないか」と提案する。【本間浩昭】
オオワシとオジロワシ
日本で見られる最大級の猛禽類。いずれも国の天然記念物で、環境省レッドリストでは絶滅の危険が増大している「2類」に入る。推定個体数はオオワシが6000~7000羽、オジロワシが2万300~3万9600羽。かつては厳冬期に刺し網漁船が操業する羅臼でスケトウダラを主食としていたが、不漁となってからは内陸部に分散し、エゾシカなどの死骸も狙うようになった。
引用元: ・はねられたシカ狙うオオワシの列車事故急増 JR北海道打つ手なし [ひよこ★]
豆な
すり減ったりして使用済みになった古レールを列車が走る線路から
少し離した位置に並べてダミーにすればいいんだよ。
鹿はそちらを舐めて鉄分補給するから安全。
串刺しにして走るか弾き飛ばすかはアイデア次第で
俺は道東鉄旅行く度に鹿撥ねてるの遭遇してるわ
近年はほんと多い同じ列車で2度とか
怒るで鹿し!